| 長い夏が終わり、過ごしやすい季節がやってまいりました。私たちの業界では秋といえば芸術ですが、食欲、読書と色々なことにチャレンジしたい季節です。
九州支社がオープンしてから早くも1年半が過ぎました。名古屋、大阪、福岡と移動してくると、その地方その場所により土地柄を感じます。 そして、仕事をして感じる土地柄の1つには、九州には贋物が多いということがあげられます。幸か不幸か、この作品の真贋の見極めという事はこの業界ならではの面白くもあり、頭を悩ます事柄ですから楽しく仕事をしているのですが・・・。お客様との雑談で「作品が本物か偽物か作品を見てすぐ分かりますか?」と尋ねられる事があります。そんな時は、初めて扱う画家の作品がある中で「はい分かります」とは簡単には言えません。「分からない場合は様々な資料を調べた上で判断したり、画家によっては所定の鑑定機関に依頼することもあります。」とお答えすることが多くあります。また、「真贋のどこを見て見分けるのですか?」と尋ねられることもあります。どこを見てと問われますと画家ごとの特徴など、一概には言えないのですが、作品を見たときの第一印象は案外馬鹿にはできないものです。
以前こんな話を聞きました、とあるバーテンの知り合いに中古車のディーラーをしている人がいるそうで、その方は車を査定する際に「初めは車から離れてその車体全体を見て、まずは車の持つ雰囲気、佇まいを感じてから細部の部品などの査定をする」のだそうです。その理由は、「事故車や変にさわっている車だと車の持つ雰囲気が良くないから」という事でした。この話を聞いたときに、これは絵画にも通じる部分があるなぁと共感したことを覚えております。画家の手が加わった作品にはその作家の特徴、雰囲気があるもので、作品を見て、雰囲気に疑問をもった作品は結果として鑑定が通らなかった、なんてことが少なくないからです。
この雰囲気というものは抽象的な表現なので分かりづらいのですが、その雰囲気を感じる事は、美味しい物を食べたときに美味しい思い、映画、舞台をみて感動したりすることに近いのではないかと考えております。それを磨いていくために、という訳ではないのですが、芸術の秋というだけではなく、食欲、読書、はたまた旅行と、この秋は沢山の秋を感じたいと思っております。
九州支社 岩崎
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