棟方志功の版画(板画)の相場は?買取価格の査定・鑑定のポイント解説

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棟方志功の版画(板画)は、その独自性と芸術的価値により、世界中の美術愛好家やコレクターから高く評価されています。しかし、彼の作品の市場価値や買取における価格査定の相場はどのくらいでしょうか?

本記事では、棟方志功の版画の相場・買取査定の重要ポイント・参考作品について深掘りし、棟方志功の作品に興味を持つ方々に価値ある情報をお届けします。

棟方志功とは

棟方志功は、20世紀を代表する日本の版画家であり、その革新的な技術と表現力で知られています。彼の生涯を通じて、伝統的な日本の版画技術に新たな息吹を吹き込み、独自の芸術世界を築き上げました。棟方志功の作品は、その独特のスタイルと深い意味合いで、今日でも多くの人々を魅了し続けています。

棟方志功の生涯と影響

棟方志功(1903年〜1975年)は、青森県生まれで、若い頃から独学で芸術を学びました。彼の作品は、日本の民俗芸術や宗教、そして自然への深い敬愛に影響を受けており、これらのテーマは彼の生涯を通じて一貫しています。棟方志功の版画は、伝統的な木版画の枠を超え、強烈な表現力と個性を持った作品群を生み出しました。彼の芸術は国内外で高く評価され、数々の賞を受賞しています。

棟方志功の作品の特徴

棟方志功の版画(板画)は、その強力な線描と力強い色使いで独特な美学を展開しています。彼は、伝統的な木版画の技術を用いながらも、独自の創造性と革新性を加えることで、まったく新しい版画の形式を生み出しました。棟方志功の作品には、自然の美しさ、人間と自然との関係、そして宗教的な象徴が豊富に含まれており、これらのテーマは彼の深い内省と探究心を反映しています。

梔子妃の柵
梔子妃の柵

版画(板画)の相場

棟方志功の版画(板画)の相場は、作品によって大きく異なりますが、一般的には数万円から数百万円の範囲にわたります。市場価値は、作品の稀少性、保存状態、作品の歴史的背景などによって左右されます。近年、彼の作品に対する関心が高まっており、特に初期の希少作品や、棟方志功自身による直筆署名がある作品は、市場で高い価値を持つ傾向にあります。

市場価値に影響を与える要因

  • 稀少性: 限定された版数の作品や、市場に出回る機会が少ない作品は高価になります。
  • 保存状態: 色褪せや破損がなく、良好な保存状態の作品は、査定価格が上がります。
  • 歴史的背景: 特定の歴史的事件や人物と関連づけられる作品は、芸術的価値に加えて歴史的価値も評価されます。

買取の査定ポイント

棟方志功の版画の買取価格を査定する際には、いくつかの重要なポイントがあります。これらのポイントを理解することで、作品の価値を適切に評価し、適正な買取価格を得ることが可能になります。

作品の状態

作品の状態は、買取価格を査定する上で最も重要な要素の一つです。色褪せや紙の損傷、汚れなどがないかをチェックします。また、作品が額装されている場合は、額縁の状態も評価の対象となります。

署名と証明

棟方志功の作品には、しばしば彼の署名や落款が含まれています。これらの署名や証明書は、作品の真正性を示すものであり、買取価格を大きく左右する要因となります。真正性を証明する書類や、作品のプロヴェナンス(由来)に関する情報がある場合は、査定価格が上がる可能性があります。

無一字
無一字

高額査定の作品・人気作品の特徴

  • 女性の全身を描いた”妃”や”菩薩”の図や、大首絵と言われるデコルテから上の女性(妃)を描いた作品。

梔子妃の柵

 

  • 躍鯉図や踊鯉図といった鯉をモチーフにした作品。

躍鯉図

 

  • 文殊・普賢菩薩やその弟子を表した二菩薩釈迦十大弟子セットや、単体作品。

釈迦十大弟子

特徴と傾向

モノクロの作品に棟方志功が手彩色を加えた作品はオリジナル性が高く、評価される傾向にあります。

棟方志功作品の鑑定

棟方志功鑑定会

棟方志功の作品鑑定は、これまで棟方志功鑑定委員会によって行われていましたが、渋谷の東急建て替えの影響で、委員会の窓口である棟方志功ギャラリーが閉廊しました。このため、鑑定業務は現在(2024年3月時点)休止状態にあります。特に、「棟方巴里爾」の鑑定証のみを持つ作品は、再鑑定が必要とされていましたが、公式の再鑑定サービスが利用できなくなっています。

※棟方志功鑑定会については、渋谷の東急本店の営業終了(2023年1月31日)に伴い、東急百貨店における棟方志功鑑定会の鑑定品受付が終了しました。現在、鑑定会は継続の予定であり、詳細が調整中です。受付窓口や開始日が決定次第、東急百貨店のホームページで案内される予定となっております。

東急百貨店公式ホームページ

当社による査定の実施

鑑定書の有無にかかわらず、当社では引き続き棟方志功作品の査定を行っています。鑑定委員会が活動を再開するまでの間、私たちは独自の専門知識と経験をもとに、作品の真正性と価値を評価しております。棟方志功作品の査定をご検討の方は是非当社にお任せください。

棟方志功査定品
棟方志功査定品①
棟方志功査定品
棟方志功査定品②
棟方志功査定品
棟方志功査定品③
棟方志功査定品
棟方志功査定品④

参考になる棟方志功の作品

棟方志功の作品は多岐にわたり、彼の芸術的探求と革新を示しています。棟方志功の代表作を掲載(公式サイトリンク)しています。これらの作品を通じて、彼の技術的な優れた点や芸術的なビジョンを理解することができます。

清風妃図
清風妃図
鼓笛天妃の柵
鼓笛天妃の柵

棟方志功の作品の買取実績

弊社の買取実績もございますので是非ご連絡下さい。

棟方志功の作家・関連作品紹介

以下、棟方志功及び関連作家の紹介になります。

棟方志功の美術館情報

棟方志功の美術館や展示は、彼の作品や人生に深く触れることができる貴重な機会です。特に、棟方志功美術館は、彼の生涯と作品に焦点を当てた展示を行っており、彼の芸術に対する理解を深めるのに最適な場所です。美術館を訪れることで、棟方志功の作品の細部にまで目を向け、彼の技術と表現の幅広さを直接体験することができます。

棟方志功記念館【青森県】

棟方志功記念館

【URL】https://munakatashiko-museum.jp/

【入館料】大人550円/学生(専門含む)300円/高校生200円/小・中学生無料

(20名以上の団体割引・各種割引:大人450円/学生(専門含む)200円/高校生100円)

 無料開館日:11月3日(文化の日)

【アクセス】〒030-0813 青森県青森市松原2丁目1-2

【駐車場】有

【公式HP】棟方志功記念館

1975年に棟方志功の生誕地・青森に建てられた記念館です。2012年に鎌倉の棟方版画館を吸収合併したことにより、棟方作品の国内最大の所有数を誇る記念館となりました。校倉造を模した建物と日本庭園の調和が非常に気持ちよく、四季折々に応じて展示を変えるという興味深い展示方法を行っており、青森の棟方に対する愛を感じ取ることが出来ます。

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    • 1952年1月に株式会社ブリヂストンの創業者・石橋正二郎の個人コレクションを公開するため、京橋のブリヂストン本社ビルの2階にオープンしました。印象派と20世紀美術を中心とする近・現代美術と日本近代洋画を収集・展示し、その質の高いコクションで人々に親しまれています。東京駅から徒歩5分のオフィス街の中心にありながら、都会の喧噪を忘れる落ち着いた空間の中で名画を楽しむことができます。印象派と日本近代洋画を中心に、古代から現代アート まで約3000点を所蔵。
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    • 〒530-0005 大阪府大阪市北区中之島4-3-1
    • 大阪市北区中之島四丁目にある美術館。19世紀後半から21世紀の現代までの近代美術・現代美術を収集・保管・展示する。
    • 〒192-0016 東京都八王子市谷野町492-1
    • 創価学会名誉会長・創価学会インタナショナル(SGI)会長である池田大作によって創立。「世界を語る美術館」をモットーに、西洋・東洋の様々な芸術作品(絵画、彫刻、版画など)約3万点を所蔵している。
    • 〒102-8322 東京都千代田区北の丸公園3-1
    • 東京都千代田区北の丸公園内にある本館と、石川県金沢市にある国立工芸館から構成される。明治時代後半から現代までの近現代美術作品(絵画・彫刻・水彩画・素描・版画・写真など)を随時コレクション。収蔵品は2020年度時点で、日本画854点、油彩画など1,290点、版画3,060点、水彩・素描4,135点、彫刻(立体造形)480点、映像75点、書21点、写真2,947点、美術資料687点、合計13,549点におよぶ。

棟方志功のまとめ

棟方志功の版画(板画)は、その独特の美学と深い意味合いで、今なお多くの人々を魅了しています。彼の作品の買取価格を正しく評価するためには、作品の状態、署名の有無、そして作品の歴史的背景など、多岐にわたる要素を考慮する必要があります。

棟方志功の作品の買取をご検討される際はこちらをご覧下さい。

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