「具体」という名の提案者。以降主な具体全展に出品。具体美術展に出展した、瓶詰した絵具を画面上で炸裂させる大砲絵画パフォーマンスや、ヘリコプターよりペイントを落としての絵画制作パフォーマンスなどが有名。国内外で精力的に活動を続け高い評価を得ていた。

兵庫県の新西宮ヨットハーバーで100年かけてのアートを制作中であった。こちらもクレーンから瓶を投げ落とし作品を制作している。このヨットハーバーでの制作理念は広島・長崎に投下された原爆製造に関わった原子物理学者バーン・ポーターが嶋本を訪れ、「ノーベル平和賞候補」に推薦したときから平和のパワーへの信念を強め、それらの理念から制作を始めた。

また若手アーティスト育成にも力を入れており、アート・アンアイデンティファイド（AU)を主催していた。イタリアでの活躍が目立ていた事もあり海外における嶋本の評価はかなり高い。兵庫県西宮市にアトリエがある。尚、1970年からは、「メールアート」と称した年間60か国8000のネットワーク交流によって世界の多くのプロジェクトに参加した。

1928年　大阪府生まれ。関西学院大学文学部卒業
1954年　戦後日本の現代美術を代表する「具体美術協会」の創立メンバーとなる
1976年　前年に結成された「アーティスト・ユニオン」の事務局長に選ばれる
1998年　アメリカMOCA「戦後の世界展」に世界の四大アーチストの一人に選ばれる
2013年　1月25日急性心不全により死去。85歳没