2019.11.12
世界が注目する若手芸術家:ロッカクアヤコ
今回ご紹介する「ロッカクアヤコ」は、現在ヨーロッパを中心に活動する気鋭のアーティストです。
ストリートでのライブペインティングから世界へ
彼女は独学で絵を学びつつ、公園などストリートで絵を描き始めました。
手法も独特で、アクリル絵具を直接指先にとり、下書きのないキャンバスやダンボールに絵を描き出していくというものです。
しかも、それを即興で人前で披露する、ライブペインティングで才能を発揮します。
カラフルでかわいらしい作品は瞬く間に人気を博し、若い美術家の登竜門である「村上隆」主催のGEISAIへの出品で注目され、その後フランス、イタリア、デンマークなど世界中で個展を開催し、高い評価を得ました。
ダンポールを使い、手で表現するということ
使用する素材にダンボールを選んだ理由は、実は、当初ゴミの集積所ですぐ手に入り、しかも軽いという理由からでした。
ダンボールに絵具、素手で描くという独自の技法は筆で描くよりも早く、直接触れているため原始的になる感じが気持ちよく、どんどんエネルギーが湧いてくるのだそうです。
ダンボールのでこぼこした表面が温かみを感じ、好んで使用していましたが、壊れやすく経年劣化も早いので、画廊と組むようになってからはキャンバスにも描くようになっています。
代表的なモチーフは瞳のおおきな女の子で、どの作品も明るくハッピーな色遣いなのに、かわいいだけじゃない少しアンニュイな雰囲気が人を惹き付ける要素のひとつかもしれません。
ロッカクアヤコ作品の現在の市場価値
ロッカクアヤコの作品は、27,8歳でヨーロッパに活動拠点を移動させたことにより購買層が変わり、画廊を通じてアートコレクターに多く売れていきました。
2013年の時点では、1辺が1mを超える大型作品の落札価格平均では100万円を切っていましたが、その3年後にはなんと約2倍の199万円まで上昇し、さらにその2年後には3.5倍以上の740万円まで上昇しました。
この数年で市場価格がかなり高騰しています。