作家・作品紹介

琉球陶器を作り続けた陶芸家 金城次郎

皆さんは沖縄県初の人間国宝が誰か、ご存知ですか?
この質問の答である金城次郎は、1985年に沖縄県で初めて人間国宝に認定された陶芸家です。

琉球陶器を作り続けた陶芸家 金城次郎

1914年に生まれた金城次郎は13歳という若さで陶工の道に進みました。その際に弟子入りした壺屋の名工と言われた新垣栄徳の元には、浜田庄司河井寛次郎といった作家らも訪れ、金城次郎は彼らと知り合う機会を得て精力的に作品を作っていきました。

その後、太平洋戦争が始まったことで一時は作陶を中断するものの、終戦の翌年に自らの窯を開きます。それから更に40年程が経った1985年、金城次郎は沖縄県で初の重要無形文化財技能保持者(人間国宝)に選ばれました。

沖縄独自の焼物

金城次郎の作品は、鉄分の多い赤土で成形し、白化粧と魚や海老が描いてある作品が広く知られています。
また、今日で琉球陶器といえば金城作品のような魚紋と海老紋を思い浮かべる人も多いと言えるでしょう。これらの作品は、金城次郎の才能を早くから認めていた浜田庄司の「沖縄独自の焼き物を作れ」という言葉と、そして郷土に対する深い愛情を持って琉球陶器のみを作陶し続けた金城次郎の長年の努力によって生み出されたものであります。


琉球陶器を作り続けた陶芸家 金城次郎

用の美

河井寛次郎には、「珍しいくらい良く出来たひと、彫ったり描いたりする模様も上手く、陶芸の仕事で出来ないものはない」とまで評される程の技能を持ち、作品がルーマニア国立民芸博物館に永久保存されるまでになった氏の作品は高値がつくようにもなりました。

一方で、金城次郎の作陶は日常生活に使われる焼き物を作るという信念にも支えられていました。器や日用品として使ってもらえるのが最も嬉しく、そのために割れてしまったとしても使われることが陶器の役目という考えの持ち主でもあったそうです。

浜田庄司は、「笑った魚や海老を描ける名人は次郎以外にいない」と評したそうです。実際に目にしても魚や海老にはしっかりとした表情があり、とても生き生きとして躍動感に満ちていると感じますね。


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