作家・作品紹介

奈良美智の生い立ちと芸術家としての根源

今や世界的にその実力が評価されている芸術作家である奈良美智(なら よしとも)。
今回は彼の作風が形成された背景となる彼の生い立ちをご紹介します。

生まれと一人で過ごす幼少期の経験

奈良美智は1959年、青森県弘前市で3人兄弟の末っ子として生まれ、2人の兄たちとはかなり年が離れていました。
両親は共働きで家にいないことが多く、家の中では一人空想しながら絵を描いていたそうです。
また、家から小学校までは近かったにもかかわらず、わざと寄り道や遠回りして帰っていました。
一人で過ごす時間が多かったこの時代の経験が、今も奈良美智の根源にあります。

海外文化に触れる青年期

10代になると、ラジオの深夜放送で出合った海外の音楽にどっぷりと浸かり、辞書を片手に歌詞の言葉の意味を調べたり、レコードジャケットを見ながら曲の内容を想像したり。
これもまた、奈良美智の想像力や創造力に大きく影響しています。
高校卒業後は武蔵野美術大学に進学しますが、一年の終わりに突然、ヨーロッパへバックパッカーの旅に出たのです。
そして、この旅で大学の授業料を全て使ってしまったため大学を中退することになりました。

美術大学入試のための予備校でアルバイトをしながら愛知県立芸術大学に通いましたが、
この予備校で教えるうちに、自分ももう一度勉強したいという気持ちが湧き上がってきます。

ドイツでの経験と帰国後の成功

その後、ドイツのデュッセルドルフの芸術アカデミーに入学を果たします。
ドイツでは言葉が伝わらない分、絵を描いて周りに理解してもらおうと努力したそうです。
この努力が奈良のさらなる成長に繋がり、オランダのギャラリーやケルンの有名ギャラリーからも、展覧会の誘いを受けるようになるまでになりました。

そして、2000年の秋に12年間過ごしたドイツから日本に戻り、翌年、国内で初めてとなる個展を横浜市美術館で開催します。
この成功を機に日本でも認知が広がり、後にアート市場では奈良の作品を求める声や展覧会のオファーが相次ぐこととなります。

そして、現在に至るまで

2007年には滋賀県の信楽で陶芸の制作もはじめます。そのなかで1対1で作品に向かい合う陶芸家の人々に心を動かされ、芸術への視野がさらに広がります。

東日本大震災後はしばらく作品を制作することが出来ず、一人の人間として自分に何ができるのか考え続けたそうです。
その後、母校での滞在制作が決まっていたため愛知県に向かい、母校の生徒と制作を共にする中で、創造者としての心を取り戻し始めます。

2018年には栃木県那須塩原にアトリエとして「N’s YARD」をオープンし、
未発表作品や奈良が大切に集めた創作活動を支えるものが展示されています。

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