作家・作品紹介

塗師祥一郎 ~雪景色の風景画家~

見る人に温かみを感じさせる「雪景色の風景画家」として、塗師祥一郎は、1932年、陶芸家である塗師淡斎のもとに生まれました。故郷の石川県はシベリアからの乾いた冷たい季節風によって気温が下がりやすく、雪の降る日が多いとされています。降雪といえば、北海道や青森、新潟あたりを思い浮かべる方も多いかもしれませんが、実は、2021年の降雪時間ランキング(ウェザーニュースによる)で、青森、北海道、富山につづいて第4位となっています。そのような地域で育った画家・塗師祥一郎の描く「雪景色」は、良い意味で庶民的で、雪の街で育ったからこそ描ける世界が、キャンバスいっぱいに広がっていると私は思います。

塗師祥一郎 ~雪景色の風景画家~

温かみのある「雪表現」

一般的に、雪といえばどこか寒く冷たい雰囲気を感じさせるものです。しかしながら、塗師祥一郎の描く雪景色は、どれも温かい感情を鑑賞者に与えてくれます。
こちらは、山形県酒田市にある酒田市美術館で展示されている「雪の山麓」という作品です。キャンバスいっぱいに油彩で描かれた農村部の雪景色は、人間が描写されていないにもかかわらず、その地方に住む人々の暮らしを豊かに表現しているようにみえます。奥に広がる山や緑には雪が積もり、手前側の雪とはまた少し違った味わいを醸し出しています。雪の街で育った塗師祥一郎だからこそ描ける、雪の色合いにおける表現技術を垣間見ることができる作品です。


塗師祥一郎 ~雪景色の風景画家~

美しい日本の風景を繊細に描く

初期の頃から雪景色の作品が多く、故郷である石川県の風景を連想させる作品を数多く発表しています。中には「冬の海辺」や「道」など、雪以外の自然が織りなす色づかいも特徴的です。日本の風景美を繊細な技術と穏やかな筆致で描くアーティストとして、日本を代表する風景画家といえるでしょう。
しとしとと降る雪の音が、繊細な作品集から今にも聞こえてきそうな気がします。

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