作家・作品紹介

風の画家 中島潔

日本画家でありイラストレーター、絵本作家の顔をももつ異色の画家、中島潔。
何処か懐かしくもあり哀愁を感じる作風が特徴的です。
今回は「風の画家」として知られる中島潔をご紹介します。

風の画家 中島潔

童画

子供たちを題材にした作品は彼の代表的な図柄の一つとなっています。
農村の風景の中佇んでいたり、大きな木の上で寝そべっていたり、時には雨の中元気に遊んでいたりとその情景は様々です。少年、少女の日常を切り取った作品からは懐かしさと郷愁が感じられ、都会では見ることの出来ないような自然の中で一生懸命に生きる姿に健気さや人情が映し出されます。故郷の山々を元気一杯に駆け回る子供達の姿は中島潔が描きたかった情景そのものだったそうです。
また、童画は数ある彼の作品の中でも非常に根強い人気を誇っており、CMやカレンダー、ジグソーパズル等広い分野で見ることができます。


風の画家 中島潔

女性画

中島潔の描く女性図は儚げでたおやかな女性が描かれています。
童画の作品とは印象の全く違う作品を見ると本当に同じ作家の作品なのか?と疑問を持ってしまうほどです。

京都・清水寺成就院の襖46枚に描かれた襖絵も彼の代表的な取り組みです。
第一室~第四室まで描かれておりますので、そのうちの二つの作品を紹介させていただきます。
第一室12面に描かれた「かぐや姫」と題されたその作品は、
月へ天女と飛んでいくかぐや姫それは華やかな中に一抹の悲しさが漂う作品となっています。「育ててくれた人との別れ、旅立つ先で出会う希望。それは巡りゆく「いのち」でもある」と中島潔は語ります。
第四室 詩人・金子みすずの「大魚」
作品全体には鰯の群れが描かれていてその中を一人の少女が漂っています。少女の表情からは、生命の輝きと儚さを悲しむ心情が感じられます。
一番弱い鰯を大量に描いたのは「弱いからこそ生きることの大切さを秘めている、一番壊れやすいからこそ生命の息吹を宿している」といったことからだそうです。

常設展示ではありませんが特別公開の際などには、ご覧いただける機会に恵まれるかもしれません。その際には是非ご覧になってみてください。

成就院庭園特別公開 2022年開催日程
4月29日~5月5日(9:00~16:00 受付終了)
11月18日~30日(9:00~16:00 受付終了、18:00~20:30 受付終了)
※音羽山 清水寺HPより引用(2021/12/29時点)

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